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第12回香梅アートアワード受賞者作品巡回展

2021-04-05
第12回香梅アートアワード受賞者作品巡回展

『道行きや』新潮社 2020年刊行

「香梅アートアワード」を受賞されたのは、詩人・作家の伊藤 比呂美(いとう ひろみ)さん

◆香梅アートアワード

伊 藤 比 呂 美いとう ひろみ

作家・詩人

【受賞者プロフィール】

1955 東京都生まれ / 熊本市在住

   青山学院大学文学部日本文学科卒業

 

1975 大学在学中より新日本文学会の文学学校にて阿部岩夫に詩を学ぶ

1978 第16回現代詩手帖賞を受賞 第一詩集「草木の空」でデビューする

   性と生殖、そして死に関する言葉を多用し、80年代女性詩ブームを

   リードした

1984 前夫の熊本大学就職のため熊本市に移住

1985 「良いおっぱい悪いおっぱい」がベストセラーに 「子育てエッ

   セイ」の分野を開拓する 90年代、詩をやめて小説に移行し、

   「ラニーニャ』などで一定の評価を得るが、『河原荒草」で詩に

   復帰し、「とげ抜き 新巣鴨地蔵縁起」で、説経節と現代詩を融合

   した語りものの世界を確立する

   1984年より熊本市在住、1997年よりカリフォルニア州に在住し、

   熊本とカリフォルニア間を往復して両親を看取る

2008 熊本文学隊を旗揚げ

2018 帰国して熊本に居住

   同年4月1日より早稲田大学文化構想学部教授(3年の任期付き)

   早稲田には熊本から通っていたが、2020年 コロナ禍により、

   オンライン授業に移行し、熊本に居続けている

入賞授賞式

1978 第16回現代詩手帖賞

1999 第21回野間文芸新人賞「ラニーニャ」

2002 第49回産経児童出版文化賞ニッポン放送賞「ビリージョーの大地」

2006 第36回高見順賞「河原荒草」

2007 第15回萩原朔太郎賞「とげ抜き新巣鴨地蔵縁起」

2008 第18回紫式部文学賞「とげ抜き新巣鴨地蔵緑起」

2015 第5回早稲田大学坪内逍遥大賞

2019 第2回種田山頭火賞

2020 第67回産経児童出版文化賞美術賞「なっちゃんのなつ」

2020 第13回Cikada prize

2021 第62回熊日文学賞

【選考理由】

伊藤比呂美氏は、旺盛な好奇心によって得られる経験を現代詩の枠を超えた文学として世に送り出してきました

時には破滅的な予いと感がともなう事態をも厭うことなく大胆に受け入れ、自身の身体性を問い直すかのように、皮膚感覚に近くとも既視感のない言葉の世界を紡ぎ出しています

性別にとらわれない魂の自律を尊ぶ妻や母や子の視点をもって、生と死、老いと介護など社会と個人が直面する切実な問題を取り上げた作品の数々は、多くの人々の共感を得ています

また、2008年には熊本文学隊を旗揚げし、有志とともに熊本における文学の発展に寄与してきました

これら長年の功績と言語表現の世界に果敢に挑み続ける文学者としての精神をたたえ、「香梅アートアワード」を授与します

 
第12回香梅アートアワード受賞者作品巡回展

Laundry of life’s selection 2017年

「香梅アートアワード奨励賞」を受賞されたのは、版画家の前田 由佳理(まえだ ゆかり)

◆香梅アートアワード 奨励賞

前 田 由 佳 理まえだ ゆかり

版画家

【受賞者プロフィール】

1981 熊本県生まれ/熊本市在住

   熊本大学大学院教育学研究科修了

 

2011 英展招待出品 (田川市美術館 福岡)

2012 熊本県美術協会展協会賞

2014 第13回島原市セミナリヨ現代版画展 西日本新聞社賞

   第88回国展「新しい眼」招待出品(国立新美術館 東京)

2016 第6回山本鼎版画大賞展 優秀賞(上田市立美術館 長野)

   三越美術逸品会特集作家(日本橋三越本店 東京)

   アワガミ国際アワガミ国際ミニプリント展賞候補(徳島)

   個展「ワタシのカタチ」(なかお画廊 熊本)

   FACE損保ジャパン日本興亜美術賞展 入選(東郷青児美術館 東京)

   グループ展「FACE展選抜作家小品展」(Reijinsha Gallery 東京)

2017 第7回山本鼎版画大賞展 入選(上田市立美術館 長野)

2018 企画展「3人展」(福岡三越)

   企画展「アートで紡ぐ物語」(新宿伊勢丹 東京)

   企画展「それぞれの時間旅行展」(福屋八丁堀本店 広島)

2019 個展「life」(Reijinsha Gallery 東京)

   ※現在、熊本を拠点に創作活動中

【選考理由】

前田由佳理氏は、数々の著名な版画コンクールでの受賞により、注目される版画家のひとりです

その独自の感性によって作り出さ れる作品は、一度出会ったら忘れることのできない、強い印象を人々に与えます

生活(消費・消耗)というフィルターを経由し、不要なものとして片付けられ、捨て去られてしまうものたちと、それらがまるでなかったかのように、虚ろな目、素知らぬ顔でまた次の生活(消費)へと移動する人間たち

エッチングによる緻密な描写、インクによる彩色、雁皮のコラージュから生まれるセピアがかった風合いが、私たちの「今」という日々の集積を、普遍的な時間軸へと昇華させています

こうした独自の表現への真摯な取り組みを高く評価するとともに、今後のさらなる飛躍を期待し、「香梅アートアワード奨励賞」を授与します


第12回目となります 香梅アートアワード受賞者作品巡回展が、
ドゥ・アート・スペース 帯山店にて開催されます。

開催期間は 4月10日(土)から 4月29日(木)までとなります。

会場のアートスペースには、受賞者のお二人の実績と作品が、
展示されています。

ドゥ・アート・スペース 帯山店のあとは、下記日程(予定)にて
巡回展が行われます。

ドゥ・アート・スペース 人吉店  5月 1日(土)~ 5月13日(木)

ドゥ・アート・スペース 菊池店  5月15日(土)~ 5月27日(木)

ドゥ・アート・スペース 光の森店 5月29日(土)~ 6月12日(土)

※光の森店は6月 8日(火)店休日とさせていただいます。

※光の森店の最終日のみ17:00までの開催となります。

※各店舗の営業時間は変更となる場合がございます。