コラム
Column
つぶあん・こしあんの違いとは?つぶしあんとは?意外と知らないあんこの世界
和菓子に欠かすことのできない、代表的な材料である「あんこ」。
中でも、つぶあんやこしあんといった種類は馴染み深いもの。
それぞれの個性を知ることで、和菓子の楽しみ方がさらに広がるかもしれません。
そこで今回は、作り方によって異なるあんこの種類などについて解説します。
あんこを使った、おすすめのお菓子も最後に紹介しますので、ぜひご覧ください。
作り方で異なるあんこの種類

あんこは作り方や材料によって多岐にわたります。
まずは、代表的な小豆を使用したあんこについてみていきましょう。
小豆を使用したあんこは、作り方によって大きく4つに分類されます。
【つぶあん】
つぶあんは、小豆をつぶさないよう丁寧に炊き上げられたあんこのこと。
豆の形を保ちつつ、皮を破らず仕上げるためには、餡職人熟練の技が求められます。
豆の形が残っていることから、小豆そのもののうま味とえぐみ、独特の風味が凝縮されているのが特徴です。
【こしあん】

こしあんは、小豆を炊いたあとに裏ごしして外皮を取り除き、砂糖を加えて練り上げたあんこです。
高品質なこしあんは、やはりそれだけ餡職人による手間がかかっているということ。
じっくりとこしあんを観察したことはありますか?
熟練の技で仕上げられたこしあんは、きれいな小豆色、または藤紫色をしているのです!
こしあんは滑らかな舌触りと、豆の濃厚な甘さが魅力。
口当たりの良さを重視する方には、こしあんが最適かもしれませんね。
【つぶしあん】
つぶしあんは、つぶあんをあえてつぶして炊き上げたあんこです。
外皮は取り除かずに仕上げるため、こしあんの滑らかさと、つぶあんの素材感の中間的な存在と言えるでしょう。
【小倉あん】

小倉あんは、こしあんに蜜煮した大粒の小豆(大納言など)を混ぜ合わせたものです。
京都の小倉山が名前の由来とされ、鹿の毛並みの斑点模様に例えられた説もあります。
ただ、お店などによっては普通のつぶあんのことも「小倉あん」と呼ぶ場合もあるようです。
〈材料の違いによる種類も豊富〉

「あんこ」の定義として、日本あんこ協会では「食材を煮詰めて練ったペースト状のもの」と幅広く定義しています。
あんこといえば小豆が一般的ですが、実はほかの材料から作られる種類も豊富です。
- 小豆あん:小豆を使用したスタンダードなあんこ
- 白あん:白いんげん豆(大手亡豆)や白小豆を使い、上品で淡い甘さが特徴
- うぐいすあん:青えんどう豆(うぐいす豆)が原材料で、鮮やかな緑色が印象的
- ずんだあん:宮城県や山形県など東北地方の名産で、枝豆をペーストにしたもの
よくみるつぶあんとこしあん、その違いは?

つぶあんとこしあんは、食感や風味に大きな違いがあり、それぞれの魅力があります。
以下の表で比較してみました。
特徴 | つぶあん | こしあん |
食感 | 豆の形が残り、ほくほくとした口当たり | 滑らかでクリーミー |
材料の処理 | 外皮をそのまま使用 | 外皮を取り除く |
主な用途 | ・おはぎ ・どら焼き ・たい焼き など | ・羊羹 ・饅頭 ・上生菓子 など |
今回、甘さに関しては商品によって異なるため割愛しました。
つぶあんとこしあん各特徴を生かして、さまざまなお菓子作りに用いられているのです。
【ぼたもち?おはぎ?】

お彼岸の定番である「ぼたもち」と「おはぎ」。
実は名前以外に大きな違いはないとご存知ですか?
ただ、これは最近のお話。
昔は使用されるあんこや、丸めた際の形の違いによって「おはぎ」と「ぼたもち」の区別がされていたのです。
では、主につぶあんを使用することが多かったのは、おはぎとぼたもちのどちらでしょうか。
正解は、下記の関連記事をご覧ください。
関連記事:お彼岸にお供えする食べ物は何が適切?なぜおはぎとぼたもちが定番なのかも解説
【通販対応】あんこ好きに食べてほしい熊本銘菓「誉の陣太鼓」

お菓子の香梅で取り扱っている銘菓「誉の陣太鼓」は、あんこ好きならぜひ一度は味わってほしい逸品です。
小豆餡の中に求肥を包んだお菓子。
さらりとした上品な甘さと、大納言小豆の風味が広がります。
砂糖、大納言小豆、水飴、餅粉、麦芽糖、寒天、食塩。
これらのシンプルな7つの原材料のみで作る匠の味をご堪能ください。
オンラインショップでも取り扱っていますので、この機会にぜひ!