コラム
Column
古今伝授の間で和菓子をたしなむ
現代に残る古今伝授の間とは?
古今伝授の間は、かつて京都御所に建てられていた、幼少の八条宮智仁親王(はちじょうのみや としひとしんのう)の御学問所として使用されていた建物を大正元年(1912)に熊本に移築した歴史ある建造物です。
その文化的価値から、昭和39年(1964)に熊本県の重要文化財に指定されています。
東海道五十三次を模した桃山様式の回遊式庭園である水前寺成趣園(すいぜんじじょうじゅえん)にあり、園内を一番美しく眺めることができる場所にあります。
庭園の景色は、四季ごとに異なる魅力を放ち、観光客だけでなく地元の人々にも心安らぐひとときを過ごせる場所として親しまれており、庭園を眺めながらお茶とお菓子を楽しむこともできます。
古今伝授の間に関するより詳細な歴史や内装についての物語については、下記の詳細ページをご覧ください。
古今伝授の間の営業時間やアクセス情報
古今伝授の間を訪れる際に知っておきたい基本情報は、下記のとおりです。
【住所】
熊本県熊本市中央区水前寺公園8-1
【営業時間】
9:00〜17:00
【定休日】
第2火曜日 ※祝日の場合は翌日
12月30日、12月31日
【利用料金】
抹茶:椅子席600円、座敷席700円、珈琲:800円
※いずれもお菓子つき
お庭からの観覧は料金不要ですが、おすすめはお座敷から。
成趣園の景色は、古今伝授の間からがもっとも美しく観られると言われるほどです。
古今伝授の間で味わえる香梅のお菓子
古今伝授の間で味わうことのできるお菓子は「お菓子の香梅」にて製造・販売されている「加勢以多」「十六夜」の2種です。
それぞれの特徴を解説します。
【細川家秘伝の献上菓子 “加勢以多”】
かつて、細川家が幕府へ献上したというお菓子を再現した加勢以多(かせいた)。
もち米で作った薄いおぼろ種で、マルメロ羹(現在はマルメロではなくカリンのジャムを使用)を挟んでいます。
さっくりとした口あたりと、ほのかな甘酸っぱさが印象的な細川家秘伝のお菓子です。
【やわらかな弾力と溶ける口当たりを堪能 “十六夜”】
十六夜(いざよい)の真っ白い生地は、卵白で作った淡雪羹。
北海道産の手亡豆を使用した餡に、卵の黄味をたっぷり入れた黄味餡を、白い生地で包んだ一品です。
ふわっとした軽い弾力、それなのに口に入れると溶けてしまうような不思議な食感をご堪能ください。
穏やかなひとときを、和菓子とともに
訪問の際には、お抹茶(もしくは珈琲)と和菓子のセットをお楽しみください。
熊本の歴史や文化を感じさせる空間と、美しい庭園を眺めながらいただく一服はまた格別です。
古今伝授の間はゆったりとした時間を過ごすには、まさに理想的な観光スポット。
日常の喧騒を忘れるひとときを、ぜひ体験してみてはいかがでしょうか。