2025.11.18

【第17回】香梅アートアワード贈賞式のお知らせ


2025年11月18日(火)、水前寺成趣園内「古今伝授の間」において、第17回「香梅アートアワード」贈賞式を執り行いました。本賞は、熊本にゆかりを持ち、優れた創作活動を続ける女性芸術家を顕彰する目的で創設され、今年で17回目を迎えます。

審査は、日沼禎子氏(女子美術大学教授)、楠本智郎氏(つなぎ美術館 主幹学芸員)の両氏に加え、副島隆(お菓子の香梅 会長)の三名によって行われました。
厳正なる選考の結果、永年にわたる顕著な創作活動と功績が高く評価され、陶芸家・沢田一葉氏(写真右から二人目)が「香梅アートアワード」受賞者に選出されました。

【選考理由】香梅アートアワード:沢田 一葉(さわだ いちよう)氏

沢田一葉氏は1983年、奈良芸術短期大学にて作陶を学ばれ、その後、副手・講師を務めたのち渡伊。帰国後は熊本に拠点を移し、九州・京都・フィレンツェを中心に精力的に創作活動を展開されています。
自然から着想を得た心象風景の表現には、土がもつ生命力や大地のダイナミズムが息づき、また優美なドレスのようなフォルムを纏う作品からは、作家と土との出会いが生む温かな気配が感じられます。自然と人との営みを見つめる独自の眼差しから生み出される造形美は国内外で高く評価され、2005年「第54回フェアンツァ国際陶芸展」入選およびフェアンツァ・カプライア・フィオレンティーノ陶芸美術館での個展をはじめ、2015年「日工会展」大賞受賞など、多くの陶芸展にて受賞・パブリックコレクションとして所蔵されています。
これらの顕著な業績と創作への飽くなき探究を称え、このたび沢田一葉氏に香梅アートアワードを授与いたします。

尚、受賞者展覧会は、アートスペースを併設するお菓子の香梅店舗にて、2026年4月より巡回を予定しております。